車検見積の「エンジンルーム洗浄」これ必要?
ディーラーに車検見積を依頼するとまず100%載っているのが「エンジンルーム洗浄」「エンジンルームスチーム洗浄」の費用。
相場で5,000円くらいでしょうか。
この費用って本当に車検に費用でしょうか?
エンジンルームスチーム洗浄とは?
エンジンルームスチーム洗浄とはその名の通り、エンジンルームをスチーム(蒸気)で洗浄することを言います。
高温の蒸気を噴射することでエンジンの汚れ、特に油汚れを落とす効果があります。
ただし、エンジンルーム内には細かい配線などもありますので、不用意にスチームを当てると絶縁体の劣化などを招く恐れもあります。
実際にはエンジンルームをまるごと洗浄するのではなく下回り中心に汚れを落とします。
車検とエンジンルームの洗浄
車検で必要なエンジンルーム内の検査は
- 車体番号の確認
- オイル漏れの有無
です。
よほど汚れが酷くない限りは確認ができるでしょう。
そういう意味ではエンジンルームスチーム洗車は必ずしも車検に必要とは言えません。
ユーザー車検で自分で車検場に持ち込む場合でもオイル漏れがあるかどうかわからないほど汚れている場合は不合格になる可能性はありますが、洗浄していないから不合格になることはまずないでしょう。
車検ではなく24ヶ月点検のために必要
車検と同時に受ける24ヶ月点検ではエンジン、電系系統などエンジンルーム内の点検項目があります。
汚れているより、きれいな状態の方が点検しやすいし見落としもありません。
そういう意味では洗浄は必要な工程だと言えます。
車検だからではなく、必要だからする作業
だからといって車検毎にエンジンルームスチーム洗浄が必要かといえばそうではありません。
エンジンルーム内の汚れは使い方、環境により大きな差があります。
走行距離が多い車、悪天候を走る機会が多い車などはどうしても汚れます。
反面、あまり乗っていない車はそう汚れてはいません。
しなくても点検ができる状態であれば必要はないのです。
特に
- 初回の車検
- 走行距離が少ない
- 前回の車検でしている
といった状況であれば洗浄しなくても済むケースがあるでしょう。
つまり必要に応じてする作業のはずですが、困ったことに車検見積のテンプレートに必須項目として記載してあるケースも少なくありません。
ディーラーさんにすれば、スチームでざっと下回りを洗浄して5,000円売り上げが上がるのですから美味しい項目と言えます。
ユーザーとしてどうすればいいのか?
汚れが酷く、必要な場合ならいざ知らず、そんなに汚れてないエンジンルームの洗浄に5,000円ってちょっと納得ができませんね。
管理人は車検見積をもらったら「この洗浄って必要?」と質問するようにしています。
「決まり(ルール)として外せません」と言われたり、「必要な理由」を専門用語を並べ立てて丸め込もうとされる場合もありますし、エンジンルーム内を見て「なくても行けますね」とあっさり外してくれる場合もあります。
交渉してみて損はありません。
聞くのはお金がかかりませんから。
車検専門店の場合は洗浄が車検費用に含まれている、設定単価がもっと安いという場合もあります。車をキレイにしてもらうことは悪いことではありませんので納得いく金額ならお願いするというもの有りでしょう。
複数の業者を比べるとこういった項目の対応も違いを見つけることが出来ます。
やはり比較するということが一番大切だと考えます。