次の車検まで安全に安心して乗れるように….
車検時の整備見積もりでよく言われる言葉です。
- 次の車検まで安心して乗れるように
- 次の車検まで安全に乗れるように
私たちドライバーからすれば、安くない費用を支払い車検を通すのです。
次の車検までトラブルなく乗れるというのはありがたいお話しです。
でも、ちょっと待ってください。
ここでお願いしますと返事をすると車検代は一気に跳ね上がることになります。
次の車検ということはあと二年先ということです。
言い換えると「2年持たない部品」は全部新品にしてしまおうという意味です。
- 来月あたりに交換時期が来る消耗品
- 半年くらはもちそうな部品
- 一年以上は使えそうだけど2年となると微妙な部品
全部交換です。
まだ使える部品を捨てて、新しい部品に交換するのです。
車検代が高くついてもそれは当然でしょう。
利便性を取るか、経済性を取るか
まだ使える部品が無駄にはなりますが、車検時に交換してしまえば、手間は一回で済みます。
わざわざお休みをつぶして自動車のメンテに来るなんてもったいない!と考える方は車検時に交換できる部品や消耗品は交換してもらえば良いと思います。
しかし、まだ使える部品を捨ててしまうのはもったいない、車検費用も抑えたいと考えるなら車検のついでに交換ではなく、使い切ってから交換とする方が経済的です。
そもそも自動車の消耗品の多くは「走行距離」で管理できるように設計されています。
その距離が近づいて来たら交換をすれば良いのです。
車検で車を預かるので交換しましょう!
は100%自動車屋さんの都合です。
関連記事:自動車屋さんは車検で稼ぎたい
まだある、車検時に消耗部品を交換するデメリット!
車検のついでに消耗品を交換する。「まだ使える部品を捨てて新しい部品と交換する」以外にもデメリットがあります。
それは、消耗品の単価、工賃を最も高い費用で買うということです。
多くの方は購入したディーラーや販売店で車検を受けると思いますが、車検時に受ける整備ははすべてメーカー純正部品を使用します。当然、定価です。
さらに値引きなしの正規の工賃を支払います。
同じ作業を依頼するにしても一番高い費用で依頼することになります。
車検と消耗品の交換を分けて考えることで、消耗品の交換にかかる費用を節約することが可能になります。
たとえば「ワイパーが劣化していますね、車検と一緒に交換しておきましょう」と言われるとフロントワイパーだけで5000円前後の部品代。1,500円から3,000円の工賃を請求されます。
量販店に行けば1本1,000円からある部品です。工賃も1,000円以下でやってもらえます。
自分で出来る人なら工賃は無料です。
複数項目があれば費用差はすぐに数万円になってしまいます。
消耗品のメンテナンスは全てディーラーに任せてしまう方法もありますが、タイヤ、バッテリー、ワイパーブレードなど自動車部品店や量販店を利用することで節約が可能です。
車検費用を抑えるには車検と整備を分けて考えること
車検費用を抑えるには、車検にかかる費用と車検後安心して車に乗るための整備費用を分けて考えることが重要です。
いうなれば車検というのは「道路を走る上での安全基準」を満たしているかどうかを調べるものです。イメージ的には健康診断のようなものです。
健康診断でなんともなくても次の日に風邪をひいたり、お腹がいたくなることだってあります。車も同じで車検を通した翌日に故障する可能性だってあるのです。
本来、車検には向こう2年間手をかけずに乗れる保証なんてものはないのです。
そこに保証を求めてしまうことが過剰な予防整備につながり車検代を高くしている要因になります。
車検は車検、整備は整備で分けて考えることが車検費用の節約につながるのです。