車検とブレーキオイルの関係
車検時に一緒に勧められる整備としてブレーキオイルの交換があります。
結論的に言うとブレーキオイルの交換と車検は直接関係ありません。
自動車が適切に止まればいいのでブレーキオイルを交換したかどうかは車検に影響しないのです。
しかしながらブレーキオイルは車検毎に交換しておいても良いでしょう。
その理由は
- 自動車メーカーでは24ヶ月毎の交換を推奨。(新車時は36ヶ月)
- 自動車の消耗品の中でブレーキオイルは距離ではなく期間で交換を推奨されています。
ブレーキの性能低下は事故に直結します。
毎年交換はオーバーでしょうが、車検毎の交換は決して早すぎることはないと考えられます。
*ブレーキオイルはブレーキフルードと呼ばれることもあります。
ブレーキオイルを交換しないとどうなるの?
現在、多くの車にディスクブレーキが採用されています。
ディスクブレーキの仕組みは回転しているローター(ブレーキディスク)にパッドを押し付けて摩擦の力で減速します。この時に押し付ける力を伝達しているのがブレーキオイルです。
オイルが劣化すると力が有効に伝わらずブレーキの利きが悪くなります。
さらにブレーキオイルは吸水性が高く、使用しているとだんだんと水分を含むようになります。水分を含んだオイルはブレーキ使用時の熱で気泡を発生させてしまうことがあります。
気泡の影響でブレーキが利かなくなることがあり非常に危険です。
その現象をペーパーロックと言います。
また水分を含むと錆びが発生し、オイル漏れの原因にもなります。
ブレーキオイルは定期的な交換が必要とされる消耗品です。
4年に一度という説も
ブレーキオイルは4年に一回。つまり車検二回に一回で良いという考え方もあります。
ブレーキオイルを交換しなければ車検に通らないわけではありませんので4年に一度でも法律上は問題がありません。実際に4年に一回で使用しても著しい性能劣化はないという例はたくさんあります。
しかしながらそういった使い方をされる方の多くは、日常的なメンテナンスが自分でできる又はマニュアル車に乗っていてブレーキの使用頻度がAT車より少ないといった傾向が見られます。
ご自身で管理が出来る方ならそれも一つの選択肢だと思いますが、そうでない方は自動車メーカーで推奨している2年単位での交換をお勧めします。